2012年4月1日日曜日

【音楽評】少年/福山雅治



福山雅治の歌を紹介するのは2回目ですが、
先日紹介したHEYとはまた違う深さがある歌

何もかも信じられた「少年」だった過去の自分
過去の自分は、今の自分を見てどう思うのだろう?
思い通りにいかないことも多いけど、前を向いて歩こうとする現在の自分

昔、確かに夢いっぱいだったし、不可能なことなんてないと思っていた
でも、大人になるにつれて、色んな壁にぶつかり、
夢を忘れて、現実を生きることで精いっぱいになっていた
全てを投げ出したくなるときもある

でも、人間は生きていく

人生で起こること全てを抱きしめて、
ただひたすら走っていこう

少し人生に迷ったとき、自分を信じられなくなったとき
背中を押してくれるというより、心にしみわたって癒してくれる
またちょっとだけ頑張ろうと思える
素敵な歌です



間違いとか後悔とか何度も繰り返すけど
あとどれ位泣いたのなら強くなれる
風のように時はゆく
失くしながら掴みながら走ってゆく

本当の自分だけをずっと探していた
何が本当かわからないまま
今以上 これ以上 期待しすぎるから
いつも自分に裏切られて
悔しくて 受け入れなかった
ただ負けたくなくて ただ少年だった

生きることの美しさと儚さを知るその時
この痛みはやがて明日の歌になるよ
道の果て 空の向こうへ
見たかった 知りたかった世界がある
迷いながら 信じながら 走っていく

2012年3月5日月曜日

【音楽評】when you say nothing at all / Ronan Keating

今日は、音楽を

この曲は、1999年に公開された映画「ノッティングヒルの恋人」の劇中歌
ジュリア・ロバーツとヒュー・グラントが夜中の公園でデートするシーンで流れます

歌っているのは、Ronan Keating(ローナン・キーティング)
90年代にイギリスで大ヒットを飛ばしたボーイズグループBoyzoneの中心メンバー
まだこの曲を発表したときはソロ活動をしていなかったけれど
ソロ歌手としてもいい歌を残しています

ハリウッドの人気女優とノッティングヒルの売れない本屋の恋
現代版ローマの休日とも言われた、おとぎ話のようなラブストーリーの
一番ロマンティックで楽しい場面を彩るこの曲は
本当に印象的で、映画の1シーンとともに大好きになりました

The smile on your face let's me know that you need me
(君の笑顔を見るだけで、僕を必要としてくれていることがわかるよ)
There's a truth in your eyes saying you'll never leave me
(君の目を見れば、君は僕を一人にしないとわかるよ)
The touch of your hand says you'll catch me wherever I fall
(君の手に触れれば、僕がどんな場所に落ちてしまっても手を取ってくれるとわかるよ)
You say it best, when you say nothing at all
(何も言わなくても、君はすべてを僕に伝えてくれているよ)

というような、とってもロマンティックな歌詞を
素敵なハスキーボイスのRonanが歌いあげる、という
最高の1曲なのです

ちなみにこの曲には、偶然な思い出があって
私は「ノッティングヒルの恋人」を見たのが中学2年生の時
映画を見てからこの曲が忘れずにいました
でも今ほどインターネットも普及してなくて、曲名も歌手名も調べられず、そのままに
時が経ち、高校2年のとき、私はシドニーに行きました
帰りの空港で、AUSドルが残ってもしょうがないので空港内のCDショップへ
歌手名はわからないので、ジャケットを見て、ボーイズグループのCDを何枚か買いました
その中に、なんとBoyzoneのベスト盤があり、
そのCDの中にこの曲が収録されていたのでした

それ以来、何回聴いたかわかりません
この曲を自分の結婚式で流すのが、私の一つの夢であります

2012年2月15日水曜日

【動画評】Don't Stop Believin

ずいぶんご無沙汰になってしまいました

最近読書も映画鑑賞も少しストップしてるので、
いまどきっぽくyoutubeの動画をご紹介

これは、アメリカの人気ドラマGleeのキャストたちが
イギリスのオーディション番組X-factor(Leona Lewisを輩出)で
ドラマのsymbol songでもあるJourneyのDon't Stop Believin'を歌ったもの

とにかく、鳥肌ものです

この動画を一言で表すなら、「可能性」
人間の声、音楽の力、若い俳優たちの才能
色んな可能性がエネルギーとなって、この動画から伝わってくる

こんなにも全力で歌い、自分たちをアピールし、輝く人間を
私はいとおしいと思ったし
私もこんな風に、全力で目の前のものに取り組みたいと思いました

何回見ても、元気になれます


2012年1月11日水曜日

【映画評】エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン

新年1本目は、年末からずっと見たかったドキュメンタリー

【あらすじ】
バルセロナから車で約1時間半の場所にあるレストラン、「エル・ブリ」。
たった45席しかないこのレストランに、年間200万もの予約が殺到する。
その名の通り、「世界一予約のとれないレストラン」なのだ。

彼らは、半年間ディナーの時間のみ営業し、残りの半年は来シーズンのメニュー開発に費やす。
ゲストに厨房は公開しているが、長期密着は初めて。

料理界の革命児ともいわれるオーナーシェフ、フェラン・アドリアを筆頭に、
クリエイティブ担当の主任シェフたち、そして半年間働く60人ものスタッフ(客席より多い!)に密着した
緊張感あふれる、刺激的なドキュメンタリー。

【感想】
メニュー試作の段階は少し退屈したが、お店に戻ってきてからは、
店舗の速さと繰り広げられる刺激的なやりとりに引き込まれた。

様々な材料と向き合い、あらゆる可能性を探りながら、ベストな組み合わせを見つける。
それこそMECEのようにもれなくだぶりなく、何百回と繰り返す。
その全ての記録を文字で、画像で取り、検証していく。
レシピの数や、膨大ところではない。

リーダーとしてのフェランに学んだこと。
ぶれない強い態度、決断力の速さ、完璧への執念、
たまには部下の失敗を楽しみそこから良いものを創ろうとする器の広さ、
集中力、部下への信頼感

実際に試作をしているシェフから次々と差し出されるスプーン。
味を確かめては、すぐに良いか悪いかを判断する。
そのスピードは、美しいほど早い。
フェランという人間の魅力はそこまで伝わらなかったけど、
「世界一」の現場は、驚くほど完璧を求められる、刺激的な場所だというのはわかった。

「エル・ブリ」というレストランが存在する意味、それは
食べるお客様を驚かせ、料理を五感すべてで楽しませ、色んな感情を持たせること。
そのために、異常なまでにクリエイティブさにこだわるのだろう。

最後にコースのお料理すべての写真が出てくるが(3時間で35品も出てくるそう!)
正直「わーめっちゃおいしそう!」ってものは少ない
「これ食べたらどんな味するんやろう?」ってずっと思ってた
でも、「このアイディアすごいな!」とか「この料理を感じてみたい!」と思った
料理に対してそんなことを思ったのは、初めてだった

食べることは、生きること
普段から何を食べるのではく、だれと食べるか、を大事にしていますが
あまりにも未知なものを見せられたので
世界中のおいしい食べ物食べつくしたい!って気持ちになった

あー世界は広くて、おもしろい
そんな風に思わせてくれるから、映画が好き

【印象的な言葉】
私たちが表現したいのは、意外性と感動、そして新しい食感だ。

アイディアは朝起きてすぐに浮かぶものではない。創造は日々の積み重ねだ。


2012年1月8日日曜日

【音楽評】HEY/福山雅治

今までの人生の中で、好きな音楽best5を選べと言われたら
絶対に入るこの曲

この曲に出会ってから12年間
何かに立ち向かうとき、ここぞって場面で自分に気合を入れるために聞いています
福山雅治の曲の中ではそこまで有名ではないと思うけど、
本当に元気になる曲

2000年に発表されたテレ朝のシドニーオリンピック中継のテーマソングとして初めて聞いた瞬間好きになって
思わずシングルを買ってしまったほど

なので、迷っている人、勝負を前にしてビビってる人、とかに聞いてほしい

ちなみに、歌詞に入っている「Live your dreams」という言葉は
シドニーオリンピックで地元の期待を一身に背負って、金メダルを3個獲得した
競泳Ian Thorpe選手の言葉です

シドニーオリンピックは、私にとって色んな意味でとてもセンセーショナルで大きな影響を与えた
私の原点の一つでもあります



【書評】僕たちは世界を変えることができない/葉田甲太

【あらすじ】
医大生だった主人公は、何気なくすぎていく日常に疑問を感じていた。
そんなとき、郵便局で偶然見つけたポスター。
「150万円寄付してもらえればカンボジアに小学校が建つ」
これだ!と思い立って、勢いで仲間を募り、寄付金集めに奔走する。
と同時に、カンボジアの現実を知り、苦悩し、自分の現状を向き合っていく。

【読む前に】
映画化されることが決まってからずっと読みたかったのに、こんなに時間が経ってしまった。(1月5日読了)
同世代の人間が大学生だったとき、どうやってカンボジアに小学校を経てたのかとても興味があった。
自分が起こすこれからの行動のヒントが少しでもあればいいなと思う。

【感想】
この本を読んだから、途上国のために行動しよう!とは思わないけど、
やはり知らなければいけない現実があることを、改めて思い知らされた。

本当に私は恵まれた中で育ち、今も生活している。そのことを自覚し、感謝するべき。
でも自分は恵まれているから、その分貧しい人々を助けなければいけない、って思うのは、
少し傲慢なような気がした。
でも、傲慢でも何でもいいのかもしれない。
彼らは、間違いなく助けを必要としているのだから。

情けない、適当な自分がいやで、どうしても変えたかった。
そこまでは私と同じ。
でも、最初は軽い気持ちでも、一度やると決めたからには最後までやり通したことが、私と違う部分。

今からでも遅くない。

本当に、等身大のストーリー。
世界中の人が目を背けてはいけない問題がそこにあること、
怖がっていたのは問題から逃げていることだったんだと
改めて気づかされた。

きっとこの本も、若い人にこういう問題を知らせるために、本として映画として世の中に産み落とされるべきものだったと思う。
軽く読めるので、色んな人に読んでほしいと思う。
でも軽く読める分、読んだあとのずっしり感は、なかなか重い。
映像にするとどんだけインパクトがあるのか知りたいから、
是非映画も見てみたいと思う。
自分の人生がしっかり定まったとき、少し自分に余裕が生まれたときは、
途上国の支援活動をしたいと思う。

【印象的な言葉】
人を救うということは、自らが力を持つということなのだろうか。人を救うということは、自らを磨くということなのだろうか。

いい人と悪い人を行ったり来たりしながら、素直に生きていけばいい。

国籍、言語、肌の色、そんなもん全部とっぱらっても通じ合う「何か」。この先もずっと、その何かを感じて生きていければいいな。

自分のために今回の人生は人の幸せに貢献することに決めました。

お金を奪うことはできても、教養を奪うこはできない。

興味をもたれたら、ぜひ(amazonのサイトです)

2012年1月4日水曜日

【音楽評】KISSIN' CHRISTMAS

すっごくすっごく今更なのですが、私が一番大好きなクリスマスソングの紹介

1986年に発表されたけど、CD化されていない貴重な歌で
作詞ユーミン、作曲桑田佳祐、という豪華布陣です

2人が過ごしてきた1年間の幸せな思いでが絵に浮かぶ歌詞で
1年の最後に聞くと本当にあったかい気持ちになる

「今年の出来事がすべて好きになる」
2011年の最後にはふさわしくないかもしれない

でも「新しい日を夢で変えていける」

2005年の「さんタク」の最後に、キムタクがさんまさんのリクエストで歌っていて初めて知った
キムタクバージョンもとても素敵なのですが、敢えて原曲を
(キムタクバージョンはこちら

今は大御所となった若いアーティストたちがみんなでとても楽しそうに歌っているのが素敵です

今年の最後には笑顔で歌えますように